これまで何度も、観始めては頓挫を繰り返した『魍魎の匣』。初めてアニメ版を全話視聴し終える事ができました。京極夏彦さんの『百鬼夜行シリーズ』の第二部という事ですが、おそらく載せるなら『魍魎の匣』に絞ってある漫画かなと思ったのでこちらを載せておきます。
『魍魎の匣』のみ、となると漫画か実写映画か舞台、アニメ。私の場合ですが、こういう作品はアニメで観るのが一番安全な気がします。安全と言うのもおかしな話だけれど、文字だけで読むとイメージが膨らむのか恐怖を強く感じるし、アニメなら自分のイメージや記憶とは関係なく、「創られた夢」のように楽しめるから、それを私は「安全」と感じるのだと思う。
さて、元の記事を書いた時点では8月末に配信終了となっていましたが未だ配信中。他の作品も同様、結局終了にならない事も多いのですが、お陰様で、観たい作品はどんどん観るように自分が変化しつつあります。
この作品を最後まで視聴出来たのは初めてのことなので、最後に少し感想も書こうと思います。人のネタバレは気にしないのに自分はネタばらしをしたくないので、どのように書こう・・・ネタばらし云々関係なく、私の感想はいつでもぼやっとしたものなのだけれど。
まずは記事のお引越しにお付き合いください。
2024.8.12 投稿分(閉鎖済みの自身のブログ)
最近U-NEXTに切り替えた。不満な事といえば日本の作品に字幕がついていないこと。難聴認定はされないものの、聞き取り困難な症状を持っているのでストレスを感じることが多い。字幕サービスが販売されているけれど公式ではないそうだし、思うところがあり見送る。いつか公式が字幕を付けてくれたら有難いなぁ・・・
U-NEXTの特徴の一つかと思うのは、古い作品が数多く観られること。それでも、ここにも無いのかと残念に思う作品もあって思い出してしまったからにはDVDなど探してみたりするのだけれど。
8月末に配信終了予定のアニメ ”魍魎の匣” を、このところ観ている。過去にも、観始めては頓挫を繰り返した作品の1つ。今回は最後まで観られると良いのだけれど。
第4話を観終わったところ。被害者の1人になってしまう女性の歌が良くて、歌い方がとても良くて、鼻歌に近くて抑揚がないのにやけに印象に残る。
以前は観られなかった作品を今は観られるようになっていたり、以前は好きだったのに今観ると好きだった理由もわからなくなっていたり、こんな変化を感じる事さえ面白いのだから、マイリストが片付くわけがないんだなぁ。
観終わってみると、全体が長い長いネタばらしを辿るような、情景や心理描写を差し込まれた男の独り言を聞き続けたような印象。実際は他の登場人物の問いかけで話が展開していくので、あくまでも印象。
面白かったのは、演劇のような画面の使い方。その場から動かずに進んでいる事を、キャラクターをアクティブに動かし、高さや距離まで使って感情の激しさもろとも表現していたり、全体がストップモーションの中、一部のキャラクターだけにスポットを当てて別の場面に展開させたり。中心を真横にスライドさせた場面では、後頭部が一瞬の暗転を表して、まるでキャラクターの陰陽が描かれているようでした。
しかし、途中からはキャラクターの1人、中禅寺が語りっぱなしという印象ばかりが強く、原作ではどうかわかりませんが、少々疲れました。この作品の場合、流れか画か、どちらが疲れの原因かわかりません。
とにかく全体を通して、誰かが、どこかが、何かしらで全て繋がっていて、次々に事件が連鎖していく。いや、連鎖がほどけていく、という感じかな。
愛し方の違いとか、辛い時に何を救いとするのか、自分の中に救いを見出すのか、それとも何かに縋ってしまうのか。想う人を助けたいが故の愚かとも思える選択。「大人の弱さや汚なさ、身勝手さで起こった事件の連鎖に、子供達は巻き込まれただけでは?」など、要所要所で感じる事が様々あって、弱っている時には私は観れないと思います。
書いていたら気になってきたし、今は元気なのでもう1回観てみようかな。
