ビリケンさんの元に無事辿り着くと、分かり易く探り、楽しんでさえいるような雰囲気での問答の後、ビリケンさんの視線を追って振り返った真島さん。視線の先には屋形船。軽口を叩く真島さんに『西谷』をちらつかせ、黙って乗るよう促すビリケンさんです。
屋形船の中で向き合うと、「お前 西谷の何や?」と、改めて問われた真島さん。前回同様、「敵や」と答えますが、「敵にもいろいろあるやろ?」と、今回は更に掘り下げるビリケンさんです。まぁ、そうですよね。出会い方が違えば、良い友人になれたかもしれない人っていますよね。少なくとも、信じたい。
しかし、西谷とは1回会ったきり。答えようもありません。そこで今度は、真島さんがビリケンさんに質問します。警察の人間が極道である西谷の窓口をしているなんて、経緯も気になりますよね。
西谷が子供の時から知っているというビリケンさんは、その成長の過程を、比喩であることを願わざるを得ない数々の罪名と、わずかに印象を和らげる言い回しで、真島さんに話して聞かせます。西谷は子供の頃から、ある意味でのエリートコースを辿っていました。
人を刺して殺したのが高校生の時と聞き、「えらい飛び級やな」なんて言ってはみるものの、若干の動揺を見せる真島さん。と、屋形船に異変が起こります。真島さんの反応を眺めたまま、微動だにしないビリケンさん。
座敷が川の中へと下降を始め、今度は若干どころではない動揺を見せる真島さんですが、状況が呑み込めず、驚き、慌てながらも、周囲に目をやり事態の把握に努めます。
「遊びに付き合え言うたやろ?」
橋の上での言葉は突拍子のないものではなく、言葉通りの意味があったようです。
綺麗とは言えない川の中に、異様な光景が広がります。ゆっくりと漂っていた、かつては串揚げ屋さんの店頭でお客さんを迎えていたであろう人形も、こんな状況で目が合ってしまったらトラウマになりそうな雰囲気です。
さて、屋形船を降り、地下道のような場所へやってきました。奥には重そうな扉が見えていますが、戦時中に何かの目的で掘られた空間を、金持ちをそそのかしてビリケンさんが改造したそう。
通称『三途の川底』。「縁起でもない名前やな」なんて、真島さんが言えたのはここまで。『罪人の処分場』というビリケンさんの言葉と共に目の前に広がった熱狂渦巻く空間に、とうとう言葉を失います。
裁かれなければならなかった罪人を世界中から集め、「1年間闘ったらシャバに戻す」という条件で参戦させているそう。死に物狂いで戦わせるために、ルール一切無用、相手を殺しても構わないとしているそうですが、誰も1年持たないそう。これを聞いた真島さんの『罪人同士の死刑執行』という表現が非常に的確ですが、ビリケンさんに言わせると『罪の償いと世の平和の為』。物は言いようです。
大規模な賭場の様相ですが、大盛況。ビリケンさんは「ささやかな副業」なんて言っていますが、被害者遺族たちに回していたりするのかもな~なんて想像しておく。かかる費用なんて、ここを改造した時にそそのかされた金持ちたちが負担していそうですよね、これだけの盛況が続いているなら。
さて、『三途の川底』についてはわかりましたが、西谷に繋いでもらいたい真島さんを連れて来たのですから、目的は1つ。このところのマンネリ化を真島さんの参加でテコ入れしようというお話です。
『滅多にお目にかかれないクソな刑事』なんて言いながら、「胸糞の悪さをリングの上で晴らしてきたるわ」と、もちろん話に乗る真島さんでした。
タイトル: 龍が如く0 誓いの場所
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