ちょっと思ったのですが、『龍が如く0』は、主人公ではないのに人気が出た真島さんの、元々あったキャラクター設定に肉付けをして、本人たちの知らないところで桐生と真島さんに繋がりをもたせた作品かなぁと。少なくとも、『龍0』のストーリーが完全に仕上がってからシリーズの制作が開始されたわけではないと思うんです。
そう考えると、西谷誉でさえ、漠然とした真島さんの設定を詰めて詰めて、後で考えられたかもしれない。でも、それにしては綺麗に収まったというか、納得させられてしまう。私のように、『龍0』ありきで考えてしまう瞬間が発生するプレイヤーがいるのは、制作側が巧かった事の証明のようにも感じます。 好きなゲームについて、自分の解釈で書いているつもりなのですが、それでも、時々頭の中がバグることが気になったりぐるぐる・・・楽しいのにややこしくて笑えてきます。
さて、やっと世良さんに対面。マコトを不動産屋に託したと聞いて、自分も神室町に行くと言い出した真島さんでしたが、酷な一言を見舞われました。真島さんが神室町に行くという事は、もちろん佐川はんも一緒。マコトを守るつもりが、マコトの命を狙う脅威を運んでしまう事になります。マコトの安全を思うなら・・・と問いかける世良さんですが、マコトを預けた先は『不動産屋』。この局面で不動産屋ですからね、疑い、憤る真島さんの反応の方が自然に思えます。
しかし、ここで世良さんは拳銃を取り出し、真島さんに向けて放り投げます。『自分は肚のうちを見せているぞ』というところかな。ここまでしても信用できないなら、自分を撃ち殺して不動産屋の名刺を胸ポケットから持ってけ、と世良さんは真島さんに委ねます。
『龍0』の真島さんは、感情の揺れが表情に分かり易く出るシーンが多いのも、とても好きなところ。
真島さんへの理解も信用も示しているし、世良さんの意図は真島さんにも伝わっているはずなんですよね。真島さんが撃たないという確信も、世良さんにはあったと思います。銃口を向ける事で世良さんの反応を見たわけではないと思うのですが、ここに辿り着くまでに振り回され過ぎていますからね。
葛藤は続いているのでしょうけれど、それでも拳銃をすてた真島さん。世良さんがマコトを命がけで守り、真島さんは佐川はんを蒼天堀に留まらせる。ある意味での契約を交わそうというその瞬間、突如響いた発砲音。 言葉が止まると、世良さんがゆっくりと崩れ落ちていきます。
いつでもタイミング良くぬらりと現れる、目が笑わない男 佐川はんが、世良さんの後ろに構えていました。更に後方、真島さんの死角に階段が見えますが、場の造りを考えると、気づかれないように2人に近付くのは至難の業のようにも感じます。一体、いつから控えていたのか。
どのあたりから話を聞かれていたのか気になるところではありますが、真島さんです、気がかりなのは。世良さんに、わずかでも希望を抱いていたはず。それが、またも突き落とされるかたちです。
立ち尽くす真島さんをよそに、世良さんを乱暴に仰向けにすると、胸ポケットから名刺を取り出す佐川はん。あ~・・・これは結構聞かれていたみたい。真島さんには『蒼天堀の檻から出してやる』なんて言う佐川はんですが、本当に檻から出られるのは自分の方かもしれませんよね。佐川はんも檻の中に入れられていて、更にその檻の中に真島さんが捉えられているとしたら。
この番狂わせで、『蒼天堀に佐川はんを留める』ことは不可能となりました。最初に考えていた通り神室町には向かえるわけですが、それが最善でない事を知ってしまった今、喜べないですよね、真島さんは。
あくまでも、マコトを殺す事が目的の佐川はんは、『裏切りは許さない』とばかりに、銃口を真島さんにまで向けます。聞かなかった事にしてやるよ、とか他の意味も含まれていそうですが、佐川はんと真島さんの目的の違いが、真島さんの表情に現れているようです。 ここで、第12章『欲望の巣窟』終了。
タイトル: 龍が如く0 誓いの場所
公式サイト:龍が如く0 誓いの場所 公式サイト
